六助さんの自己啓発☆4

わなわなアンケート

2003年5月


ていうか、行きたくないんなら会社やめればいいのに。

「おめーも無責任なこと言うなー」

だって六助さん、いやなんでしょ。はっきり断ったらどうですか。

「クビになったらどうするんだっちゃ」

だいじょうぶだいじょうぶ。佐渡島だったら何やっても食べていけますって。(たぶん)

「俺っちの家族、おめーが喰わせてくれるのんか!?」

って、なにも私に怒りをぶつけなくても。ほんとに小心者なんだから。あなた社長の奴隷なんですか。情けないったらありゃしません。大人のくせしてクビのひとつがなんなんだよー。思ったことははっきり社長にそう言えよなー。なんてことは思うだけの私です。< 大人。

どれどれ、これがそのセミナーのパンフですか。べつだん悪いことは書いてありませんけど。でもさりげなく「自己への気づき」というフレーズが挿入されていたり。やっぱりそっち系ですか。

セミナーの目的は「中小企業の活性化」と「人材育成」。ということのようです。どうやら企業経営者向けにアピールしている気配です。貴社の社員教育にぜひ、ということでしょうか。
その研修を受けた人は、何事も積極的に取り組める何事も前向きに捉えられる何事も肯定的に受け入れられるようになると書いてあります。素晴らしいー。
サービス残業にも積極的。給料減らされても前向き。クビになっても肯定的。明るく正しい社員。がんばってください。まおはけっこうです。悩んでもいいから自分の頭でものを考えられる人になりたいと思います。
こわいので組織名は書きません。六助さんたちの身元が割れるようなことも書きません。まおもちょっとは用心深くなりました。少しは成長しましたか。(不安)


ところで同じセミナーに行った人をみつけました。豆太さんと弥七さんです(ともに仮名)。いずれも職場の社長から迫られたそうです。

豆太さんの場合は社長から長文の手紙までもらったそうです。ぜひともセミナーに行ってほしいという泣き落としつきの勧誘です。実に低姿勢で誠意の込められた手紙。一平社員に 異常です。

いっぽう弥七さんの社長は、社員だけでなく家族まで行かせたそうです。自分の奥様と子供たち全員を参加させて、さらに社員の家族にまで迫ろうとしたそうです。みさかいありません。完全に逝ってます。それとも見返りに目がくらみましたか。

社長さんたちはすでにセミナーを受講済です。しかもその後、さらに高額な中級〜上級コースに参加しているんだそうです。それらのコースで子会員の獲得ノルマが課せられるんですね。被害者 受講者がろうせず増える夢のビジネスモデルです。
子会員の獲得締切日も設定されています。どうりで六助さんの社長が参加をせかしたわけです。


さて、その六助さんです。
焼鳥屋さんのカウンタで申込書を書きました。高額の受講料も払いました。すかさず組織(東京)から封書が届きました。各種資料が入っています。返送用の書類もあります。二枚です。

1:アンケートシート

ありきたりな設問が数個。現在の仕事内容や、将来の夢、セミナー参加にあたっての抱負など。問題はもう一枚のほうです。

2:健康調査表

これもアンケート。細かい質問がびっしり並んでいます。たとえば、心臓病になったことはあるか、煙草は吸うか、神経質か、体力はあるか、下痢気味か。って、あんたの知ったこっちゃないー。ていうかタイトル、健康調査の間違いだろー。
むかつきながら意味不明の設問に目を通していた六助さん、ふと末尾に気がつきました。次のようなことが書かれています。その横には署名捺印欄が。

セミナーに参加して万一健康上の問題が生じても、各自の責任で解決することを承諾してちょうだいね。


これですか狙いは。

ここにハンコ押してくれ。それがアンケートの真の目的。「発狂しても自殺しても、それはあんたの責任よ」。まお的にはそうとしか。それとも世間の企業研修って、こういう承諾欄がふつうについてるものなんですか。

ここにサインしてハンコ押さないかぎり、セミナーへの参加は不可とされています。ところが六助さんはすでに大金を支払済み。いまさら引き返せません。やられました。お見事です。

六助さん、もう夜も眠れないほど不安になってきました。こんなに臆病じゃ正しい社員になれません。さあ、さっさと上京。自己啓発されに行きましょう。







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